土曜日は半ドン。昼から透析患者会のスライド、発作的にあと1週間に迫った中村君の結婚式のスピーチもとりかかる。
突然職員が辞めることになる。えっ。
・・・・・。
夕方からコミセンでPAD(昔で言うASO、足が腐る話)の勉強会。電車に乗って出かける。
なかなか詳細かつ丁寧にみなさん話される。
特別講演は神戸大学形成外科・寺師先生、
『糖尿病性足潰瘍(with/withoutPAD)の病態と治療』、ロジカルな話だ。消化不良の面も多々あり。
疲れ果てて、それでも野郎ばっかり5名で、市駅辺りまで歩く。寒い。桜は咲いたというのに。
古いビルの3F『とり王国』、とり王国というくらいなのに、なんか今日はもうそれないんですメニューの多いこと。ご繁盛のようで。
おんなじようなモノばっかりを頼み、ぐいぐい飲む。
若い人たちがシメでメシもの喰っているのを見てるとたまらなくなって、『親子丼』頼んでしまう。ああ、腹ぼてぼて。
ここでも開業医は何をどこまでやってゆくのかという疑問にぶち当たる。
座長の原田先生は、
「どうや、おもしろかったやろうが。要するにこれはっちゅう患者おったらすぐうちに紹介して、帰ってきた症例見て、処方とか真似るんよ」
と言われてました。
で、日曜はやっと昼くらいに復活して、何をしようかそうしようああしようで自転車にまたがる。
ペダルをこいで、荷物やらいろんなものの詰まった家を後にする、自転車に積めるものは限られているのだから。
山頭火終焉の地『一草庵』を目標地に。
『一草庵』は今は松山市に整備されて、土日は基本的に開放されているそうだ。
ボランティアのおっちゃんが寄ってきて詳しい説明をしてくれる。ありがたいがちょっとうっとおしくもある。
オレは松山の人間だっちゅうのに!
で、あなたも学生さんの隣でお話聞いたらええわ、と、誘導されるままに庵の中に。
ほー、これが山頭火の生活した場所かという感慨に浸れそうにもない。
というのは、中国人留学生の女の子たち(これから2年ほど短大にいるらしい)に、お遍路姿の爺さんが講釈中で、
畳を感じることが日本文化を感じることだという話から、お接待の話、縁(えにし)の話と、なかなか話術師である。
で、こちらの方の話を聞いておらんといかんので、あまり周りに視線を泳がせるわけにもいかないとなるのだ。
私はこの隣にいる方も知らない(と肩をたたかれ)、あなた方(中国)も初めて会ったばかりだ、
でも今日こうやってこの時間に、『一草庵』に来ようという目的で来られて、隣に座りあった、めぐりあった、そういうことなんですよ、ほら全ては繋がっているんですよ、
と、あっという間に、最後に列に加わった自分も話題の一つとして利用される。
なんてすばらしい。
お茶をいただいて、お辞儀をして、うーん、これが接待とかおもてなしの文化なら少々おしつけがましいな、と、『一草庵』を後にする。
田舎の詮索文化の匂いも残しつつ、でも、まんざら悪い気分ではない。
山頭火の話が欠落したが、
彼は愛すべき酔っ払いで、心に闇を抱えた男で、托鉢の僧で、俳人で、自分の望みどおりぽっくり逝ける死に場所をこの松山に見つけて、良かったんじゃないだろうか。
酔うてこほろぎと寝ていたよ
まつすぐな道でさみしい
分け入つても分け入つても青い山
ロープウェイ駅舎2階の『坂の上の雲』スペシャルドラマ館。600円。うーん。
ロープウェイ街は完全観光地と化して、別世界である。原住民である我々は道訊かれたら「ぞなもし」とか「だんだん」とかしゃべらんと処刑されるんじゃないだろうか、ぞなもし。
前回は二の丸公園側からのアプローチだったが、今回は東雲神社側から城山に上る。これもしんどい。
途中、真っ黒なミニブルドッグ君に追い抜かれる。
今日の広場には、マドンナガイド以外にも、坊っちゃんガイドもいた。ここも人が多い。桜はいつ見てもいい。
今回は歩いている時間の方が長かったので、1:12'28,17.49kmのポタリング。
犬の予防注射に行き、『鶏肉とカシューナッツの炒め物』で大体一日が終わる。
一日でできることなんて限られている。
その有限の営為を積み重ねていつのまにか人生が組み立てられている。
それを取捨選択するのは他人などではないことを認識せよ!