いろいろありすぎて整理がつかない。
とりあえず、旧友をネット上に検索すること数時間、やっと見つけたのは翌日になってからだった。
彼女が元気そうで安心した。
後期高齢者医療の主治医になるための講習が開かれる中、
自分は、施設基準でとるので関係ないのだと決め、もうひとりの方にお願いをし、
夕方から電車で松山に赴いた。
斉藤和義さんのライブがサロン・キティであるのだ。
今まで予定調和的なライブ(書き方は悪いが、聴き込んで数回ライブにも行きなんとなくトーンも見えたようなライブ)が多かった。
でも、どのライブも最初に聴いたときのインパクトはすごかった。
そのインパクトが突然がーんと来た。
斉藤和義さんのライブはとにかく熱かった。想像以上に。想像を絶するぐらいに。
(なんか月並みな表現ですが、あんまり言葉が浮かばないのでご勘弁を)
ギターを自分の分身のように操り、歌い、弾き、怒鳴り、時には切ない弾き語りを交え、
ライブは延々と3時間近く続いた。
彼の詞はよく聞こえる。
よく聞こえるウタウタイで自分が知っているもう一人の男は吉田拓郎だ。
で、斉藤さんの詞はけっこうステレオタイプだと思ったりしていた。
単純なフレーズがぼとんと投げ出されている感じ。でも生で聴くと胸にしみいった。
女の子が壁にもたれて、斉藤和義さんの唄に身をゆだね、少し首を振り、眼を閉じていた。
その姿がとってもイカしていた。
彼女は幸せそうに首を揺らしていた。
ああ、これが斉藤和義の魅力なんだ。
そして怒涛のロックナンバーたち。
振り上げるはずのこぶしは腱鞘炎で痛く、僕は左手を右手の手首に添えて、小さくこぶしを振った。
そして、また、最近
トゥールネ・ラ・ページュというすばらしいお店を見つけた。
雨の中を歩き、そこにもお邪魔した。
うまいもんを心行くまで喰った挙句物足りない男二人は夜中をもはや越えてBird's Barを目指した。
今日は仕事の歯車がいまひとつ噛み合わなかったのでスタッフに怒った。
着たばかりの患者さんが悪くなり、転院依頼をした。
ルーチンワークは机の横にどんどん積み上げられてゆく。
それらをこなしながら、斉藤和義のフレーズが何度も何度も頭の中でリフレインされていた。
ああ、整理がつかないのは昔からだが、
こんな混沌を少し楽しんでいるのかもしれない。
♪ベリーベリーストロング 劇的じゃなくても♪
♪ベリーベリーストロング ああつながってる誰かと♪