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    特発性腎出血

    • 2004.11.29 Monday
    • 20:09
    また喧噪の日々が始まる。

    西日本泌尿器に載っている、『特発性腎出血に関する過酸化水素腎盂内注入』の症例報告をやっと斜め読みする。
    去年の同門会で、済生会今治の菅本先生が報告していたように記憶している。

    当院の症例中では、特発性腎出血(原因のわからない血尿)と推定される患者さんは、開業以来6年弱で4名である。
    診断としては最終的には腎盂内まで、極細のファイバーで観察しなければならないのだろうが、そこまではなかなかできない。
    膀胱ファイバーにしても、出血している時に検査しないといけないので、これまたタイミングが難しい。
    非出血時に膀胱内を観察してもなあんにも異常がないのだから、仕方ない。

    悪性の可能性はないのか、本当にこの診断名でいいのか。
    そんなジレンマにとらわれながら一開業医は呻吟するのである。

    その数少ない4名のうちの一人は、結局原因が高度の血管奇形で、度重なる膀胱タンポナーデの果てに、救急車で搬送した。
    放射線科でコイルで塞栓したあとも大量出血はすぐに再発し、結局その夜緊急手術になって、腎摘となった。
    あの時は患者さんと罵りあいの日々だったなあ。
    「そんなこというたってどうしてとまらんのぞぉ」
    ・・・で、彼は今も通ってきてくれている。

    今、数ヶ月に一回血尿が出る若者がおられ、たまたま彼の肉眼的血尿と遭遇したのは一回きりなのだが、そういった理由で上記の如く呻吟するのである。

    夕方からホームページビルダーをいじりはじめるのだが、どうもまた喉をやられているようで、体が重い。

    日曜日は鶏と大根のカレー

    • 2004.11.28 Sunday
    • 17:03
    クマ先生のくれた愛のこもった贈り物!多謝。

    いわずとしれたTV版『デビルマン』である。
    不動明は、左胸にAと記された黄色いTシャツを着ており、実写版でもそうだったのには笑った。
    そういうわけで、にゃん熊先生、やっとお送りいただいたものを載せることができました。

    朝4時に覚醒し、DVDレコーダーの記事を読む。
    イントラネット上のデバイスとしてのレコーダーの可能性はもっとすごいものかと思っていたら、まだまだ発展途上であるようだ。
    MPEG1とかMPEG2とか4とかどれが解像度がすごいのかわかりますか?
    それでまた1時間位して寒いので布団に入る。

    朝から、懸案であった『鶏と大根のカレー』の準備をする。

    子供と約束していたディズニーアニメ『トレジャー・プラネット』観るが、これがなかなか面白い。
    宇宙を光子力の帆船が走るというのはとっても絵になる。息はどうやってするのとかそんなことはさておいといて。いっつも書くけどこんなCGがどんどんアニメにも取り入れられると、現実と非現実の肌触りってものがますます曖昧になってくなあ。
    ハーロックの『我が青春のアルカディア号(でしたっけ)』よりももっとファンタジックなのだよ、帆船の宇宙船は。

    息をし、自分の足で歩かなければならない。

    というわけで、今出港(いまずと読む)まで歩いて行く。
    1時間くらい歩いてたどり着く。LPGガスの大きなタンクを2本積んだ船が止まっており、港にいるのは釣りをする人かアベックと相場は決まっている。
    少し先に行くと漁港があり、たこつぼが積み上げられている。
    このあたりは、蛸メシの有名なところだ。

    確か、富山化学のMRの三原君の実家がそうで、2回タコを食べにいった。

    何で自分の足の速度で歩いて行かねばならないかというと、その速度を体感することが今最も重要なことだからだ。
    組織はでかくなり、分不相応なこともたくさんしかけている。
    でもそれについていって、きっちりクリアしなくてはならない。
    そのためには自分の速度を再確認することが必要なのだ(なんかえらそうな発言だが・・)。

    そしてへろへろになって、ぎりぎりで自宅にたどり着き(だって行った距離だけ歩かんといかんのだもんなあ)、
    『生と性を考える』の講演会に出かけたのが、思ったより参加者が少なくって講演にえらいインパクトがあったのでなお残念。
    婦人科として、ティーンエージャーの性と向かい合って行くのは確かに泌尿器科よりよりハードであろうと思う。
    男の子がセックスのテキストにするものはアダルトビデオしかない、というのはなるほどで、顔射とかフェラチオとか執拗なまでのバイブレーター使用とか腟外射精とかはあっても、たしかにコンドームの装着法とか、性病の予防はどうしたらいいのかとか、ペニスのサイズは何センチあったら性交可能なの、とか、女性の性感帯のホントのとこはどうなんよ、とかそんな大事なことはAV男優は誰も教えてくれないよなあ。

    そんなこんなで、受付の改築と厨房休憩室の拡張がほぼ終了し、ただいま備品の移動中である。

    ひどすぎる行為に怒り、あきれ、そしてむなしく肩を落とす。それでも医療という営為は続いていくのだとしたら、自分の傲慢さとかではなく、どうすればいいのか。人は時として浜田省吾になって途方に暮れてしまう・・よ。

    • 2004.11.27 Saturday
    • 16:57
    今日は朝からむちゃくちゃ腹が立って、やがてなんか空しくなるモードだった。

    (以下大幅に略!!!!!怒り怒り悲しい悲しいしょんぼり


    今日は朝から、泌尿器科の真上で、厨房の壁が破壊されている。結構やかましい音だ。
    午後から受付の改築が始まる。

    当院の受付美人ギャル(?)は全員で5名おり、受付スペースを拡げるわけには構造上いかないので、2列配置にして、事務業に専念できるブースを設けるように大幅な改築をおこなうことになったのだ。
    それと同時に、厨房のほうも手狭になり、倉庫のスペースに壁をぶち抜いて拡げることに。
    土曜と日曜の突貫工事である。
    明日の夕方に完成して、月曜から、心機一転のスタートを切ることができるのか?

    明日は昼から、広島市 河野産婦人科クリニック院長 河野美代子先生の『生と性を考える』講演会を聴きにゆく。

    先生は現場で実際いろんな人たちと向かい合っておられ、特に泌尿器科医と違って、女の子を相手にしているので、勉強になると思う。

    STD肛門病変

    • 2004.11.26 Friday
    • 20:02
    とあるゲイの方からBBSの方に質問がきたので、本格的にSTD肛門病変について調べてみる。

    肛門といえば肛門科の門を叩くのがすじだと思うのだが、どんなときに泌尿器科に肛門病変の方はやってこられるのか?
    そりゃやっぱりナニにアナルを使用されてからおかしくなった・・なんて覚えのある方でしょうね。
    ちなみに肛門病変の9割は、痔核・痔瘻・裂肛で占められているそうな。

    肛門疾患の専門家の黒川彰夫先生の書いた論文を読む。

    結論から言うと、STD肛門病変も少しずつ増加している。

    1.真菌症(肛門周囲に限局した強い掻痒感を伴う湿疹様病変)
    2.尖圭コンジローマ(これはペニスにできるものと同様で、乳頭状の腫瘍が多発している)
    3.ヘルペス(これもペニスと同様、浅い潰瘍とかびらんである)
    だそうである。

    渡航者とかではアメーバ赤痢があったり(これの症状は腹痛・粘血便・肛門出血・肛門内潰瘍といかにも痛く苦しそうである)、
    扁平コンジローマ(顕性梅毒の第2期で肛門周囲の限局した乳白色−淡紅色の扁平な隆起病変としてみられるとのこと、症状自体は軽度の不快感程度である)とか、
    AIDSによる日和見感染もあったりするとのことである。

    ちなみに黒川先生の診療所でのSTD/感染症(%)(1992-2001)は

    1.真菌症 45/397(11.3%)
    2.尖圭コンジローマ 41/64(64.1%)
    3.ヘルペス 40/59(67.8%)
    4.アメーバ赤痢 9/13(69.2%)
    5.梅毒 8/8(100%) おおすごい確率!
    6.AIDS 2/2(100%) これもすごい!

    だそうで、これって泌尿器科でお目にかかることは少ないかもしれないけど、結構なもんだ。
    ちなみに自分は、肛門部の尖圭コンジローマしか実物は見たことがないけど、この若い兄ちゃんも、
    神に誓ってアナルは使用していないと手術台で言ってました。

    (参考文献;日医雑誌第132巻・第2号,pp199-203『STD肛門病変の診断と治療』,黒川彰夫)

    久々に医療メモにも入れておこう。

    ヒトはヒトを殺す理由があったのだろうか。戦争はいけないことだよっていいながら多くのヒトが、どこかで戦争に参加しているという現実。理由があるから許されることなんてないのだけれど。

    • 2004.11.25 Thursday
    • 16:30
    さっき消防署の人の防災講習が終わったところなのだが、意識を持つことが大事です、とか言われて、これ以上どうしろっていうの、と、いささかパニック気味に。
    何をどこまでして、どうマニュアル化していったらいいのか、そしてマニュアル化と徹底することばかりが増えて、中身の真実からどんどん遠ざかっていくような、それはどんなことなのか具体的に言えといわれると、全てを放り投げたくなる。

    人を殺す時に聞こえてくる音楽はどういったものなのだろうか?
    不謹慎な発言だが、そういったイマジネーションを持つことの欠落が、人生の底の方に横たわってるんじゃないんだろうか、とふと思う。
    それがイメージできる人は、人が人に手をかけることの意味をあるいは少しは理解できるんじゃないんだろうか。

    ナイフが振り上げられる。恐怖に怯えた少女の目のアップ。
    次のシ−ンではカットが代わり、赤黒い血が股間から少しずつ染み出てゆく。
    カメラが引いて、長い黒髪で瞳の見えない死体が映し出される。

    あるいは、リアルに、血反吐を吐き、腹腔から腸がはみで、ゾンビドーベルマンが臓物をすする。
    頭を弾丸が貫く瞬間から、スローになり、脳漿がゆっくりと吹き飛ぶ。
    レクター博士が鋭利なメスで、頭皮を剥ぎ、あらかじめ特殊なドリルで切ってあった頭蓋骨の蓋を開け、被害者の前頭葉のソテーを作り始める。

    どちらかなのだ。

    その映像の喚起する視覚情報に我々は麻痺しすぎている。

    だから、今、人を殺す時に例えば口づさむメロディとか、その時脳裏に鳴り響かなければ音楽を想起できることが、唯一の拮抗手段なのだと思う。

    そんなことをまた見出しだけの記事をみて思う。

    28歳の両親を殺した青年や、子供の写真を送りつけたやつはそれを聴くことができただろうか?

    (今回少し不謹慎な内容になりましたが、そういった気分なのである。なんかこんな風にでも書かないとやりきれんような。)

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