愛媛県の泌尿器科医会での『前立腺癌登録』では、PSA4-10のがん陽性率は4割強となっていた。まあまあ妥当なデータだと思う。
ちなみに、グレーゾーン(4PSA<10)の患者さんには、
「20-40%がんが見つかるけど、逆に言うと、6-8割はがんじゃないってことなんですよ」と説明している。
検診で前立腺癌発見したからといって生命予後に貢献できるわけではない、いや違うとかいった、あの論争はどうなったんだろうとふと思ったりもする。
多分決着ついてないんだろうけど。
確かに、高高齢者が増えてくると、そういった方に関して前立腺がんを見つけてどうするの、といったことまでビジョンを描いて、するんなら精密検査しなさいよと思ってしまう。
それは認知症の膀胱腫瘍とかに関してもしかりだ。
でも、みつけてしまったからには治療せんとね・・家族がしてください・・というケースもあったり、じゃあ見つけなかったら良かったのかよという側面もあったりで、なかなか医学的なことだけでは解決しない。
それを言い出すと、透析導入とか中止についてもいろいろ考えさせられるわけで。
保存期の腎性貧血とかに対して、高い高いネスプやらミルセラなんて注射を外来で使ってるけど、それでもってHb10程度でキープできて、クレアチニンもまあ3くらいまでの低空飛行でいいから、死ぬまで行ってくださいよ、と、いつも思う。
そりゃあ、透析せんまま全身状態が悪くなってくのも酷だけど、85歳からの新規透析はやっぱりしんどいでしょ。
(まあ透析になったらなったで、がんばって、より元気で生きていって欲しいもんだとも思いますけどね。誰かさんのせいにするんじゃなくって。)
でも、介護保険だって本人がイヤイヤと言ってても、利用してみたらひょっこり元気になる人もいるしで、なかなか世の中わからんことばかりが増えてゆく。
どこか外国のデータでは、75歳以上の前立腺癌では、GS>8・PSA結構高値でないと治療介入はしない、しても他の疾患で死亡する確率のほうが高いからみたいなことも書かれていたなあ・・。
まあどう転んでも我が国の平均寿命が90を超えることはないだろうけど、
男性の平均寿命が80歳、健康寿命70歳という世の中で、どこまでどう治療介入していくのか全くムツカシイ問題だと思う。
まあ、いずれにしても、よりよく生きることでしか、よりよく死ぬことの関しての入り口も開きはしないのだろうけど。
そして、いつもの自問自答(これは病気を抜きにしてのことですが)を繰り返すのでした。
「おれはよりよく生きているのか、過ぎてゆく一日一日を?」
・・っていう毎度のヤツを。
ずいぶん遅くなったけど、ホワイトデイの日のメニュー。
韓国春雨でずっと作りたいと思いながら放置されていたチャプチェ。
ブロッコリーとチーズが入ったお粥。ほっこほっこ。
ゆでたまごで作ったレタスとのサラダ。
地元では老舗の「GIV」のケーキが、なぜか買い物にいった生協に売られていた。それこそホワイトデー需要なんだろうけど、なぜこんなトコロに、苦戦しとんかな〜、などと思いながら、久々の味を噛み締めたのでした。